管理栄養士で節約美容料理研究家の金子あきこです。
猛暑による寝苦しさや冷房の効かせ過ぎなど、夏は質のいい睡眠が取りづらい季節です。暑さによるストレスを受けたときはビタミンCの消費量が増えますので、夏場はビタミンCを含むものを摂るように心がけましょう。
レモンを使ったレモネードや鶏肉のレモン煮、ビタミンCが豊富なゴーヤを使ったゴーヤチャンプルーなどがおすすめです。その他ピーマンやモロヘイヤ、ブロッコリー、キウイなど野菜や果物にもビタミンCは含まれています。
今日は夏バテを招いてしまいがちな行動と、その予防法をご紹介します。
真夏のダイエット
旅行などに行ってついつい食べ過ぎてしまい、体重が増加し慌てて食事制限ダイエットに走る方を多くお見かけしますが、実はとても危険です。
特に「○○だけ食べれば痩せる」のように単品集中型ダイエットは、栄養が偏り必要な栄養素が不足することで体がバテやすくなります。私も以前、真夏に豆腐だけ食べてダイエットしていたら、あっという間に夏バテした経験がありました。
体が弱っているにも関わらず暑い中過ごすのはとても辛かったことを覚えています。またカロリー制限をすることも同様に夏バテしやすくなります。
ではどうしたらよいのでしょうか?
旅行中の豪華な食事はおかずが中心で脂質が多くなりがちです。
カロリーを減らしたりするのではなくカロリーのバランスを整えてあげましょう。「旅行中はおかずばかり食べ過ぎたな」と思ったら、バランスを整えるよう旅行後は炭水化物を中心の食事にしましょう。
すると全体のバランスが整い、体重も元に戻りやすくなります。この時の炭水化物は脂質の少ない白ごはんがおすすめです。おかずが少ない一汁一菜食にして、ごはんとおかずのバランスを『7対3』くらいを目安にしてみましょう。
冷たいものを摂りすぎる
暑いと冷たいものを食べてり飲んだりする機会が増えますよね。夏は自律神経が乱れることにより胃腸の働きが弱りがちです。そのうえで冷たいものを摂りすぎると胃腸に負担がかかり、さらに働きが鈍り消化不良を起こしやすくなります。
涼しい室内にいるときは暖かい飲みものにして、メリハリをつけるといいですね。食事もそうめんや冷やし中華など冷たいものばかりにならないように気を付けたり、意識的に温かいおかずをプラスしてください。
とはいえ食欲がなくなってしまったら、胃腸を温めることができるスープ類がおすすめです。すりおろしたショウガを入れて胃腸の調子を整えていきましょう。
夏野菜を加えればビタミン、ミネラルの摂取もできます。たんぱく質も胃に負担のかからない豆腐や脂の少ないささみなどを加えてもいいですね。少し食欲が出てきたらスープにご飯を入れて、リゾット風のお粥も簡単に作れておすすめです。
飲み会の後に水を大量に飲む
飲み会の後は二日酔いの予防や喉の渇きから水をたくさん飲みたくなりますよね。飲み会の席など人が密集しているところは、暑さもあり意外と汗をたくさんかきます。
また、暑いと冷たいビールが進みますが、アルコールは利尿作用があり、水分を体の外へ排泄するため水分の補給にはなりません。特にビールは飲んだ分以上に水分が外に出てくと言われています。飲み会の後は脱水症状に気をつけましょう。
飲み会の後、お水を飲むことは悪いことではありませんが、夏場は汗と一緒に塩分やカリウムなどのミネラルが失われてしまいがちです。脱水症状の予防として塩分やミネラルを補うためにおつまみの選び方を工夫します。海藻サラダや枝豆、もろきゅうなどの野菜、海藻、きのこ類を加えるといいですね。これらの持つ水分も摂ることができます。飲んだ締めに味噌汁を飲むことも塩分とミネラル類の補給になります。
夏場の飲酒後は、経口補水液などで水分を摂取することも脱水の予防には有効です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
夏は知らず知らずのうち汗をかき脱水症状になっているということもあります。暑いだけでも体は疲れを感じていますから、夏バテ予防には十分な睡眠と食事、水分補給をし、体をリラックスさせることが大切です。
参考文献
Aricofood株式会社代表取締役 管理栄養士。レシピ開発、セミナー、コラム執筆、メディア出演等。40代からのダイエットサポート、セッションなど女性の美に特化し行っている。著書に「ショウガ甘酒食べる健康法」(日本文芸社)「おなかぺったんこ腸筋レシピ」(リピックブック)。