管理栄養士で節約美容料理研究家の金子あきこです。
熱中症予防といえば、まずはこまめな水分補給が大切です。
摂る水分としては、カフェインを含まない水や麦茶などがいいでしょう。
そしてたくさん汗をかいた時は、塩分や糖分を含むものを飲みます。
それが熱中症対策の基本となりますが、今日はその他にも効果的な予防法をお伝えしたいと思います。
野菜や果物から水分補給する
熱中症予防の一つはなんと言っても水分補給。
水分補給は飲み物を飲むだけではありません。
つまり野菜や果物を食べることでも水分は摂取できます。
例えば旬のトマトは94%、きゅうりは95.4%、スイカは89.6%が水分です。
その他フレッシュな野菜に関しては全体的に水分量が多いので、積極的に食べることで水分はもちろん、カリウムなどのミネラル分も摂取できます。
また主食である白ごはんもおすすめ。
白ごはんの60%は水分です。
同じ主食でも食パンの水分量は38.8%なので白ごはんの方が水分を摂るという点では良いことがわかります。
また味噌汁やスープなどの汁物を食事に加えることで、水分と塩分補給が同時に可能になります。
食欲のない朝はお茶漬けなども、塩分と糖分が摂取できていいですね。
たくさん汗をかいた時は塩分・糖分も一緒に!
スポーツや作業などでたくさん汗をかいた時は、体から水分や塩分が失われてる状態(汗をなめるとしょっぱいですよね)。
そんな状態で水のみを体に入れてしまうと、体液が薄まってしまいます。
体の中の塩分濃度は一定に保たれるようにできています。
体液が薄まったままでいると(塩分不足のままでいると)体の水分を外に出し濃度を元に戻そうとします。
するとまた汗が出て、体の水分が不足した状態になってしまいます。
ですから汗をかいたときは、塩分を含む飲み物を摂るようにしましょう。
さらに糖分が含まれていると水分の吸収速度を上げてくれますから、塩分と糖分の入った経口補水液やスポーツドリンクなどを飲むことが熱中症の予防に役立つというわけです。
1日3回の食事をキチンと食べる
毎日の食事は糖質や塩分を一緒に補給できる絶好の機会。
キチンと食べることで熱中症の予防につながります。
中でも朝食を食べることが大切です。
朝は塩分と糖分も不足の状態にあります。
おすすめは味噌汁で塩分と水分を補い、白ごはんで糖分と水分を摂る作戦。
お味噌汁は夕飯の残りを冷蔵庫に入れて置き、冷たいままでもOKです。
冷たい味噌汁は火照った体を冷やす作用もあります。
朝はパン食という方は、パンにスープなどをプラスしたり、冷やしトマトに塩をかけたりするといいかと思います。
その際にはお水などの水分補給もお忘れなく。
飲んでも逆効果。熱中症予防に不向きなドリンクは?
体が火照ったところに冷たいビール! うーん、たまりませんね。
でも、ビールなどのアルコールは利尿作用があり、飲んだ水分以上に体外に水分が排出されるため、熱中症予防には不向きなんです。
他にも、野菜ジュース、甘い炭酸い飲料などは、糖分が多く含まれているため不向きですし、牛乳は、脂質が多く水に比べ吸収や緩やかなため×。
また、コーヒーや紅茶などカフェインを多く含むものは、利尿作用を促してしまいます。
水分を摂っても外に排出されやすくなってしまうためお勧めできません。
熱中症を疑う症状とは?
熱中症は、めまいや顔のほてり、体のだるさ、吐き気、筋肉のけいれん、皮膚が熱い、などが症状としてあります。
このような症状を感じたら、クーラーの効いた室内など涼しいところに移動し、体を冷やし体温を下げ、塩分と糖分の入った水分を補給しましょう。
室内作業でも過信せずエアコンの温度を適温に下げ、こまめな水分補給を意識します。
屋外作業の場合には帽子や日傘の活用、風通しの良い衣類や吸収性や速乾性に優れた素材を選ぶと良いですね。
また冷却シートや冷却スカーフなどを使うことも予防になります。
水分補給のお供に、塩飴や梅干しなどを味わうのも予防になります。
いかがでしたでしょうか。熱中症に油断は禁物。常に予防対策を心がけておきましょう。
参考文献
・一般財団法人日本気象協会HP
・栄養の教科書(新星出版)
・日本食品標準成分表2015年版七訂
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Aricofood株式会社代表取締役 管理栄養士。レシピ開発、セミナー、コラム執筆、メディア出演等。40代からのダイエットサポート、セッションなど女性の美に特化し行っている。著書に「ショウガ甘酒食べる健康法」(日本文芸社)「おなかぺったんこ腸筋レシピ」(リピックブック)。