ゲリラ豪雨、森林火災、海水面上昇などが話題になっている中、日本でも私たちの暮らしに影響が出るほど「地球温暖化」が身近に迫ってきているのを感じるようになりました。
それを後押しする一つの要因として、二酸化炭素の増加があります。しかし、私たち個人で排出削減の手助けをしたいと思っても何をしたらいいのか分かりません。日常的にどの程度排出されているかわからないでしょう。
そこで、今日から始められる二酸化炭素削減のヒントをご紹介します。
なぜ二酸化炭素が今問題になっているのか
地球温暖化を加速させる一つの要因が「温室効果ガス」の増加にあります。温室効果ガスにはいくつか種類があり、その中で割合が多いものが二酸化炭素です。他にもメタンガス、フロンガスなどがあります。
温室効果ガスが大気上に増加する一方で、二酸化炭素の主な吸収源である森林は、森林伐採や農場開発、干ばつなどの影響により減少しバランスが偏り温暖化がどんどん進んでしまっています。
カーボンフットプリントとは?
「カーボン=二酸化炭素」「フットプリント=足跡」。
これは、商品やサービスの原材料の調達から生産、流通を経て最後に廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通して排出される、温室効果ガスの排出量を二酸化炭素に換算したものです。個人や組織の排出量や環境負荷を示しています。
例えば、スーパーの食材を運送する場合や、その食材を購入する消費者が車で買いに来る場合など、ところどころに炭素の足跡は知らぬ間についてしまっています。
「炭素の足跡」と言っても、目に見えない物質。実際どのくらい排出されれていてそれがどれだけ温暖化に影響があるのかわかりません。
それゆえ、消費者側は温暖化に対して無関心であったり、危機感を覚えるきっかけがないのも問題になっています。
そこで、商品に炭素の足跡がどれだけかかったのか記載されるように制度化されました。これを※カーボンフットプリント制度(CPF制度)といいます。
※この制度は、2017年にカーボンフットプリントがどのように環境に与えているのかを評価する「エコリーフ」と気候変動に影響のあるものを数値化した「カーボンフットプリント」のデータ収集から宣言の登録公開までのプロセスを共通化したもので、どちらの宣言にも対応できる「エコリーフ環境ラベル」に名称が変わりました。
カーボンフットプリントがかかった数値が示されているラベルがこちらです。このラベルの表記をしている日本企業も多数あります。
暮らしの中に取り入れる低炭素生活
カーボンフットプリントを削減するために二酸化炭素を出さない取り組みを行いたくても、全ての商品にCPF数値が記載されているわけではなく、なかなか実感できないのが現実です。
そこで、生活サイクルの中で意識して変えられる行動として「エネルギー編」と「食事編」でご紹介します。
エネルギー編
・自動車を使わなくていい時は自転車や徒歩にする
・遮熱効果のあるカーテンを使用してクーラーの使用頻度を削減する。
・洗濯物は自然乾燥(乾燥機やコインランドリーは極力避ける)
・再生可能エネルギー率の高いエネルギー会社を選ぶ(例:ハチドリ電力)
食事編
・地元の旬の食材を購入する(生産加工から流通までにかかる二酸化炭素の削減)
・食品ロスを少なくする
・プラントベース※の食事を定期的に取り入れる
・旬の食材、地元の食材を見つけられるサービスを使う(例:食べチョク )
※プラントベースとは、「植物由来/植物由来の食事」。お野菜を積極的に摂取したライフスタイルを指します。
最後に
スーパーで売られている食材は全国各地、あるいは世界各国から運ばれてくる食材がほとんど。その食材が食材として形になるまで、運ばれてくるまでにはいろいろな経路を経て来ています。
様々な食材が手に取りやすい価格で販売されているには何かしかし理由があるということです。
購入する前にいま一度立ち止まって、「この食材はどのような経路でたどり着いたのか」考えてみるだけでも温暖化対策の一つに繋がるかもしれません。
また、自分の住んでいる地域で採れる食材を意識して選択することは、地球環境にもいいだけでなく、自分の地域を知るきっかけにもなります。
例えば地産地消を意識してみることで、地域にいい循環が流れ、最終的には地球の負担も軽減できる可能性が上がります。みなさんもぜひ、意識してみてはいかがでしょうか。
参考文献
・林野庁 https://www.rinya.maff.go.jp/j/sin_riyou/ondanka/con_2.html
・環境省 https://www.env.go.jp/earth/ondanka/ghg-mrv/overview.html
・ELLE https://www.elle.com/jp/culture/g33120117/carbon-free-life-200717/
・Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/byline/mutsujishoji/20210621-00243982
・エコリーフ環境ラベルプログラム https://ecoleaf-label.jp/about/
・グリーンカルチャー株式会社 https://greenculture.co.jp/2020/09/16/pbf-definition/
ウェブメディア運営兼ライター。田舎育ちの感性から、”食材はありのままがおいしく、身体に良い影響を与えてくれる”。この想いが伝わるような記事を発信したいと思います!
好きな食べ物は大豆。