管理栄養士で節約美容料理研究家の金子あきこです。

 

冬の野菜が高騰した時におすすめなのが干し野菜です。

切干大根や干し椎茸、乾燥わかめ、乾燥ひじきなどは1年を通して価格が安定しているため、野菜が高騰した時に使うことで価格が抑えることが出来ます。

 

「でも干し野菜って栄養的にどうなの? 生の野菜と同じくらいなの?」と、不安になることもあります。

 

今日はそんな干し野菜について(海藻ときのこも加えて)お話します。

 

干し野菜ってなに?

 

干し野菜とは、野菜(今回は海藻やきのこなども含む)を乾燥させて作るものです。

切干大根かんぴょうなどメジャーなものからキャベツ、人参などの乾燥野菜もあります。

 

切干大根やかんぴょうなどは、天日で干して乾燥させたものも多く売られています。

その他は一度茹でた後、熱により乾燥させたり一度凍らせてから干すものなどさまざまな方法で作られています。

 

干し野菜は使われる素材が多く採れる時期、つまり旬の時期に作るため、オフシーズンに比べて栄養価も高いのが特徴です。ほとんどの栄養価は減らず、水分が抜けただけと考えてよいでしょう。

 

干すことで増える野菜の栄養

 

野菜は干すことで水分が減少し栄養素が凝縮されるため、旨味や美味しさを感じやすくなります。

野菜のもつたんぱく質が、旨味成分であるグアニル酸やアスパラギン酸を含んでいるからです。

 

また野菜は炭水化物(糖質と食物繊維)が豊富で干すことで甘味も増します。そういう効果もあり、干し野菜の独特の味が作り出されます。

 

野菜やきのこ、海藻には食物繊維も多く、水溶性食物繊維、不溶性食物繊維があり腸内環境を整えたり、血糖値の上昇やコレステロール排泄にもおすすめです。

 

食物繊維が豊富な切干大根は水で戻しても生の大根のようにはなりませんよね。

生の大根を食べるよりも量を食べられる干し野菜の方が摂取できる食物繊維の量も増えるため、腸内環境を整えたい方におすすめの食材です。

 

その他切干大根はカルシウムや鉄も生の大根より豊富です。

 

干し椎茸は天日に干すことでビタミンDが増すのが特徴です。ビタミンDはカルシウムの吸収を助けるビタミンですから骨を強くしたい方におすすめです。

 

乾燥わかめを水で戻したものとは生わかめとでは乾燥わかめの水戻しの方がβ-カロテンが多く含まれています。また干しひじきはヨウ素やカルシウムも多く含まれしっかりと栄養が補える食材です。

 

干し野菜レシピのレパートリーを増やそう

 

切干大根をキッチンばさみで切った後、さっと水で洗い、三杯酢に漬け一晩冷蔵庫でおけば「切干大根の酢物」の完成です。

 

三杯酢で戻しながら味をしみ込ませることで、切干大根を水で戻す時に流れ出る水溶性のビタミンの流出を防ぐことが出来ます。

加熱しないため切干大根のシャキシャキした食感も楽しめます。

 

切干大根は親子丼に混ぜたり、マスタード炒めにしたり、汁ものに加えたりとメニューのバリエーションも豊富なので使いやすい食材です。

 

干し椎茸はうま味成分のグアニル酸が豊富なため、汚れをさっとふき取り水で戻した後の戻し汁は煮物や茶わん蒸しなどの料理に使うことよりおいしく仕上がります。ひじきと干し椎茸を使って煮物を作れば一品完成です。

 

ひじきは和え物にもとても良く合います。ひじきと切干大根をわさび醤油で和える、ひじきをマヨネーズと味噌で和えるなどもおすすめです。竹輪や枝豆などを加えるとさらに美味しくなります。

 

かんぴょうを使った卵とじ、かんぴょうをすり胡麻ごまと酢で和えた「かんぴょうの胡麻酢和え」はおかずにもつまみにもなります。

また、わかめと切干大根をポン酢で和えるなど、工夫次第でバリエーションはどんどん広がっていきます。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

 

生野菜がなくても干し野菜同士の組み合わせで色々アレンジもできますから、ストックしておけばいざ買い物に行けない時も安心ですよね。

 

生野菜よりも栄養価の高い干し野菜。常温で日持ちもするためお買い得の時にストックしておくと便利です。

 

旨味たっぷり!おすすめの干し椎茸はこちら

 

 

夜寝る前に保存容器に干しシイタケが浸るくらいのお水と干し椎茸を入れて、一晩寝かせるのがオススメの戻し方!

ぜひお試しください✨

 

絶品!干し椎茸をみる>

 

参考文献

・家庭科資料59号(食の科学“干し野菜”を考える) 実教出版

https://www.jikkyo.co.jp/download/detail/53/9992658077
・栄養の教科書(新星出版社)

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