そもそも「マルシェ」とは?
「マルシェ」というと、沢山の方々が野菜などを出店している朝市のようなイメージがあるかと思います。実際にマルシェというのは、ヨーロッパで発展した文化で、生産者が自分たちの育てた野菜や果物、肉や魚、その他の加工品などを持ち寄り、販売する市場のことをいいます。
道の駅や直売所とは違うマルシェの1番の特徴は、生産者の方が自ら販売しているという点です。マルシェに買いに来たお客さんは、生産者の方がどのようなこだわりをもって、その野菜を育てたのかを直接聞くことができます。
他にも、その野菜をどういう料理にするとさらに美味しく食べられるのか、どうやって保存すれば鮮度が保てるかなど、生産者の方とコミュニケーションをとりながら様々な情報を聞くことができます。
実際のマルシェに興味を持たれた方は、andmoreオススメの都内のマルシェにもぜひ足を運んでみてください!
そのマルシェをオンライン、つまりインターネットやアプリなどで実現したのが「オンラインマルシェ」になります。続いてはその「オンラインマルシェ」の魅力に迫りたいと思います!
「オンラインマルシェ」の魅力
①鮮度
まず一つ目に挙げられるのは「鮮度」です。既存の流通で生産者の方(農家さん)が出荷した場合、一般的には以下のような経路を辿って、スーパーなどのお店に並びます。
農家→農協→卸売業者→ 仲介業者→小売店(スーパー)
しかし、「オンラインマルシェ」の場合、畑やハウスで採れた新鮮な野菜を、農家さんから直送で購入した消費者の方のもとへ届きます。そのため、既存の流通に乗せた場合と比べて、非常に鮮度の高い状態で食べることができます。
②顔が見える安心感
二つ目は「顔が見える安心感」です。先ほど書かれていた既存の流通で野菜を買った場合、その野菜はだれが作ったのかわかりません。おそらく詳しく調べたらどういう方が作られたのか出てくるかもしれませんが、すぐにわかることの方が少ないと思います。
「オンライン“マルシェ”」と言われる所以にもなりますが、「オンラインマルシェ」を利用した場合、生産者の方と直接コミュニケーションをとることができます。生産者の方がどのような方で、どういうこだわりをもって作物を育てていて、どうやって食べて欲しいかなどがわかります。
生産者の方のこだわりがわかり、顔が見えている方が安心してその野菜を買うことができるはずです。また逆に、知り合いの農家さんから、「自分が育てた野菜を食べてくれる方が、どのような方なのかわかり、さらにその方が喜んで食べてもらえることは何よりもうれしい」とお聞きしました。
余談ですが僕自身も農家さんから直接、農家さんの想いや背景を知った状態で、いただいた野菜を食べたことがあります。その時、間違いなく普段食べている野菜よりも美味しく感じました。生産者の方の顔と想いが見えるだけでも、こだわった野菜をおいしくいただけると思います。
このように、双方顔が見えることによる安心感が「オンラインマルシェ」の2つ目の魅力です。
それでは、実際にどのような「オンラインマルシェ」があるのか、それぞれの特徴とともにご紹介します!
オンラインマルシェ5選
食べチョク
まず最初にとりあげるのは、「食べチョク」です。
独自の基準を設け、厳選されたこだわり生産者の方が1,300軒以上集まります。
食べチョク 3つの約束
1. 生産者へ正当な利益を還元します
一次生産者に正当な利益が還元される状態を担保します。中間業者による不当な搾取、不当な圧力は許容しません。2. こだわりを持った生産者が評価される場所にします
掲載基準やルールを設けることでこだわりがある商品のみを集め、不当な安売りや値引き合戦が起きない状態を保ちます。3. 生産者が責任を持って販売をします
生産者自身が販売者としての責任をもち、お客様からの声を真摯に受け止めます。生産者と消費者が信頼関係を築いていける場所にします。
参照:食べチョク基準
家族や子どもに安心でおいしい野菜を食べてもらいたい方、農家がこだわった高品質な野菜を購入したい方には非常にオススメです!
また、「オンラインマルシェ」の特徴でもある生産者直送なので、鮮度は抜群。特に「食べチョク」は地域によっては異なりますが、採れたて野菜を農家さんが収穫してから最短で24時間以内に手元に届きます。「食べチョク」は鮮度とこだわりの部分に特化した「オンラインマルシェ」といえます。
ポケットマルシェ
続いては「ポケットマルシェ」です。「ポケットマルシェ」の大きな特徴は出店している生産者数がダントツに多いことです。「ポケットマルシェ」の生産者の方の登録数は2018年11月時点で939名の方が登録と販売をされているそうです!2017年の12月から一年間で約2倍の生産者の方が登録しています。驚くべき数字ですね。
また、他の特徴として野菜や加工品だけでなく、魚介類や卵などの農家・漁師の方が出店しているという点や、クロネコヤマトと提携されており、送料が安くなっている点もあります。
OWL
ふるさと納税事業などを手掛けてきたレッドホースコーポレーション株式会社が2019年12月に開始した新サービス。
自治体の紹介など、様々な生産者の方が出品しています。
思いとこだわりを畑から直送。生産者1人1人と話して選べる、オンラインのファーマーズマーケット。
参照:OWLとは(https://owl-food.com/buyer/about)
たべるとくらすと
たべるとくらすとは、農薬不使用・無添加の食品にこだわったオンラインマルシェです。綺麗なデザインのサイトに注目です。
無添加・無農薬のこだわり生産者直売のオーガニックモール
参照:ホームページ(https://taberutokurasuto.com/)
【サービス終了】OWNERS
最後に紹介するのは「OWNERS」です。「OWNERS」の最大の特徴は、野菜などができる前に、事前に予約をして、生産の過程を楽しみながら生産者の方が思う最高のタイミングで収穫してくれるということです。
簡単にいうと、自分でカスタマイズするオーダーメイドの商品を、事前予約するようなものに近いと思います。特に農産物が育つまで待つ過程が非常に大きなポイントです。その待っている期間、ただ待つだけでなく、生産者の方が自ら「OWNERS」サイトに投稿されている「手づくり日誌」を読んで育つ過程を楽しめます。
また、生産者の方の中には、現地の収穫体験やお手伝いができるという、まさに生産過程を一緒に味わえる体験をオーナー(買ってくれた人)への特典としている方もいらっしゃるそうです。
すぐに食材が必要ではなく、農業というものを身近に感じながら、生産過程を楽しみ、届くまでのワクワクを体験したい方には非常にオススメの「オンラインマルシェ」です。
※OWNERSはukkaにサービス名を変更し、2020年にサービスを終了しました。
終わりに
いかがだったでしょうか?全国各地の生産者の方の、顔と想いが見える「オンラインマルシェ」では安心してインターネット上でも生鮮食品を購入できます。
「食べチョク」「ポケットマルシェ」「OWL」「たべるとくらすと」「OWNERS」の5つの主な「オンラインマルシェ」を紹介してきましたが、それぞれに独自の特徴があります。ぜひ皆さんも「オンラインマルシェ」のページに訪れてみてください。
ハマモン
福井県の大学生。2017年10月に三重県のきゅうり農家さんと出会ってから、物凄く感動し、農業に興味が湧きました。それから色々な農家の想いを知りたくて全国各地を飛び回るようになりました。農業・農家さんに対する想いだけはとにかく熱い大学生です。
※2020/05、一部編集部が追記しました。
全国からこだわり生産者が集まるオンライン直売所「食べチョク」です。
野菜・果物をはじめ、米・肉・魚・飲料といった食材や、花きなど、生産者こだわりの逸品を直接お取り寄せできます。