「冷凍」でわが家の野菜保存がランクアップ
最近、覚えたら買い物や料理がぐっと楽になったことがあります。
それは野菜の「冷凍」保存です! 2人家族で週3回程度しか料理をしないわが家では、冷蔵庫の奥で何度野菜をくさらせたことか…。また、使い切るために特定の野菜に偏ったメニュー編成になってしまうこともしばしば。
例えば豚汁の日にごぼうを1本買ったけれど使うのは1/3。残りをきんぴらにしたら、食卓のごぼう率が高まってしまった、とか。さらに、ある野菜を1個だけ使いたかったのに、スーパーで5個入りしか販売されておらず、予定していたメニューを諦めることもよくあります。
大家族であっても、野菜を毎回きれいに使い切るのは難しいし、まとめ買いした方がコスパがいいこともありますよね。
そんな時、ぜひ活用してほしいのが野菜の「冷凍」保存です。野菜の種類や保存状態によりますが、約1ヶ月保存が可能になるので急いで使い切る必要がなくなります。さらに、調理の時短や、料理への彩りのプラスが簡単になるなど、メリットも多い保存法です。
初心者にも簡単!野菜の「冷凍」保存を活用しよう
野菜の「冷凍」保存は、はじめて挑戦する方にも難しくありません。例えば、ピーマンなら保存袋にいれて丸ごと冷凍することも可能!
これは少し極端な例ですが、必ずしも火を通したり、手間をかけないと冷凍できないという訳ではないのです。
ちなみに、ピーマンは種を取り、細切りや乱切りなど用途に合わせてカットしておくと、調理の時すぐに使えて便利です。また、さっと茹でて冷凍しておけば、自然解凍ののちに味付けするだけで1品完成させることができます。
週末など余裕がある時にまとめて冷凍野菜を作っておけば、普段の調理の負担を減らすこともできます。肉やごはんを冷凍するのと同じ感覚で、野菜の「冷凍」保存をぜひとりいれてみてください。
野菜「冷凍」保存のポイント
家庭の冷凍庫でおいしさを保ったまま冷凍するコツは、すばやく冷凍すること。そこで、冷却効率を上げる工夫をご紹介します。まず、野菜は重ねず平たくし下茹でや下調理をした時は、粗熱を取ってから冷凍庫へ入れましょう。
また、熱伝導の良いアルミのバットなどに食品を並べ、上から保冷剤を置くのもおすすめです。アルミバットがない場合は、ラップの上からアルミホイルで包んで代用することもできます。
また、野菜についた水分はきれいに拭き取ってから冷凍するのも、おいしさを保つポイントです。
【野菜別】冷凍方法と調理法
冷凍保存できる野菜はたくさんありますが、今回は3種の野菜について詳しくご紹介します。使い切りが難しいけれど、冷凍しておくと重宝する野菜をピックアップしました。
ごぼう
ごぼうは冷蔵庫で日持ちするイメージですが、調理する時に一気にアク抜き処理し、残りを冷凍しておくと便利です。ごぼうの旨味をプラスした汁物や炒め物が手軽につくれるので、料理の幅が広がります。ささがき以外の切り方で使いたい場合は、4cmくらいのぶつ切りでの冷凍保存がおすすめ。調理の際、乱切りやななめ切りなど、様々な切り方に展開でき、冷凍庫で邪魔にならない丁度よいサイズです。
【冷凍方法】
①4cmのぶつぎり、ささがきなど用途に合わせてカット。
②5分ほど水につけてアクをぬき、ペーパータオルで水気をとる。
③1回分づつラップで包み、更に保存袋に入れて冷凍する。
【解凍方法】
凍ったまま加熱調理する。ごぼうが硬くて切れない場合は、常温で3分程度置くと切りやすくなります。
大根
1本丸ごと購入しても、なかなか使いきれない野菜の代表、大根。大根は冷凍すると、繊維が壊れるので下ゆでしなくても味がしみやすくなるのが特徴です。2〜3週間で食べきれるよう、メニューをイメージしながらカットして冷凍するのが、おいしさを保ちながら食べきるこコツ。大根おろしを冷凍する際は、製氷皿を使うと小分け冷凍が簡単にできるのでおすすめです。
【冷凍方法】
①いちょう切り、短冊切り、輪切りなど用途に合わせてカット。
②ペーパータオルで水気を切り
③1回分づつラップで包み保存袋に入れて、冷凍保存する。
※輪切りの場合、直接保存袋にいれてよい。
※大根おろしの場合、ざるなどで自然に水気を切ってから冷凍すること。手で絞るなど、水気を切りすぎると食感が悪くなるので注意。
【解凍方法】
凍ったまま調理する。大根おろしは、冷蔵庫で自然解凍して使う。
きのこ
きのこは、冷凍すると細胞壁が壊れるのでうまみがアップするといわれていいます。冷蔵保存では、時間がたつとぬめりが出るため、新鮮なうちに冷凍するのがおすすめです。筆者はきのこ好きなので、数種類をミックスして冷凍するのがお気に入り。スープや炒め物など、様々なきのこをいれるとおいしさがアップするし、ダイエットが気になる料理のかさ増しにも使えて便利です。
【冷凍方法】
①石づきをとり、用途に合わせてカットする。
※しいたけを丸ごと冷凍する場合、かさと軸にわける。
②水分が付いていたら、ペーパータオルで拭き取る。
③保存袋に入れて、冷凍保存する。
【解凍方法】
凍ったまま加熱調理する。レンジで加熱して和え物やマリネにしてもよい。
その他、しょうがやにんじんも筆者のお気に入り冷凍野菜です。しょうがは、1回で1個使いきるのが難しいけれど、冷凍しておけば薬味として料理をランクアップさせるのに重宝します。輪切り、千切り、みじん切り、すりおろしなどお好みに合わせて小分けにして保存すると便利ですよ。にんじんは料理に彩りがほしい時、毎回1/3個だけ千切りにするのは面倒だけれど、冷凍しておけば一瞬で加えることができます。千切りにしたにんじんを冷凍保存するようになってから、わが家の食卓は、華やかさが少しだけアップしました。
まとめ
野菜の冷凍保存なんて馴染みがない、という方も多いと思います。でも、冷凍野菜は一度覚えれば簡単で、調理の時短やコスパよく買い物ができるなど、料理をするあなたの強い味方になる保存方法です。
また、野菜を無駄なく食べきることができるので、おうちでできる食品ロスへの取り組みにもなるのはうれしいですね。ぜひ、色々な野菜で冷凍保存を試してみてください。
ニチレイフーズ https://www.nichireifoods.co.jp/
元化粧品会社のブランドディレクターで美容好き。「おいしく食べてきれいになる」を日々追求しています。短大の食物栄養学科卒/野菜ソムリエ/日本化粧品検定1級