タイ料理・シンプルクッキング研究家、サクライチエリです。

 

長い長い梅雨が明けた途端、「待ってました!」と、梅の土用干しに取り掛かったのは、私だけではないはずです。

 

私にとっての梅干作りの楽しみは、梅干は勿論ですが、一緒にカラカラに干してミルで砕いた「自家製ゆかり」と、土用干しの時に一緒に日光消毒、濃縮させた「赤梅酢」があります。

 

1つの食品を作ったら、ついでにオマケが2つもついてくるという、梅干作りはお得感満載の手作り加工品です。

 

しかし、巷では、梅干は美容健康、食中毒防止などに大層持て囃されているにも関わらず、一緒に作られる梅酢については、あまり注目されていない気がします。

 

それどころか、梅干作りの時に、やれ「梅酢が上ってこないから梅がカビた」とか、市販の梅酢にしても「自力で梅から梅酢が上らなかったら足してください」程度の、損な役回りに甘んじています。

 

ということで、今回、意を決して、梅酢愛を語ってみます。

 

そもそも、梅の効能とは?

 

梅はその日の難逃れ」「梅は三毒を絶つ」「一日一粒の梅で医者いらず」。

 

これらの言葉、何かしら聞いたことがある事でしょう。このような言い伝えにあるように、梅は古くから健康効果があるとして、日本人に親しまれてきました。

 

実際、梅の効能についての研究は昔から絶えず続けられており、現在分かっているだけでも、消化促進、胃腸を守る働き、抗酸化作用、疲労回復効果、ストレス緩和、抗菌作用、等様々な効能が証明されています。

 

また、梅には水分が90%以上含まれており、その多くが梅酢として抽出されているという事になります。

 

という事は、梅干作りにおいて、梅の効能を余すことなく取り入れるには、梅酢を使う事が有効と考えられます。

 

同じエキス抽出の意味では、砂糖の浸透圧で梅エキスを抽出した「梅シロップ」は、美味しい、健康に良いと、キレイに瓶詰されて販売されていますが、「赤梅酢なら紫蘇エキスまで含まれているぞ」と、胸を張って言いたいです。

 

梅干より梅酢を使いたいシーンとは

 

私が思う、梅干でなく、梅酢を使いたいシーンは、「万遍なく、ほんのり梅干しの香りだけ使いたい時」です。

 

梅干おにぎりを想像して頂くと(その時点で、唾液が湧いてきますね)、海苔を噛み切り、海苔の香りとご飯の甘味を楽しんだ後、いつかいつかと梅干しポイントまで食べ進め、「あ、来た、この酸っぱさ!」と、若干のスリルを味わう訳ですね。

 

その点、梅酢をさらりとかけたものは、梅と紫蘇の爽やかさと塩味が、ドキドキなしに味わえます。

 

それから、梅肉和えも好きではあるのですが、毎年梅干し作りで、土用干しの時の「皮が破けないか」の恐怖と隣り合わせで梅をひっくり返している経験者としては、キレイに仕上がった梅干しを、わざわざ叩くのは忍びないというか…。

 

それなら、ほんのり梅味で足りる場合は、梅干でなく梅酢を使いたいです。

 

また、梅酒は飲むけれど、焼酎の梅干割は飲まない私ですが、わざわざ梅干しを潰すなら、梅シロップのように梅酢で焼酎を割って飲めば、色も見た目も美しいのでは?と思ってしまいます。

 

全国の焼酎梅干し割ファンの皆様、ごめんなさい。でも、試して頂きたくもあります。

 

梅酢を使った簡単レシピ4選

散々梅酢愛を語ったので、次は実践編。梅酢を使った簡単レシピをご紹介します。

 

即席梅酢漬け

 

我が家で梅酢が出来たらまず、暫く家にある野菜を薄く切って、梅酢を回しかけます。

 

数時間で綺麗なピンク色に染まります。

 

更に風味を足すのに、ゆかりをかけても美味しいです。

 

画像は大根ですが、その他、きゅうり、かぶ、みょうが、新ショウガなど、梅の風味を纏わせたい野菜にかけてみてください。これをお弁当に入れると、彩り役はミニトマトだけではない事が実感できます。

 

サラダドレッシングに

 

濃度にもよりますが、大体梅酢:オリーブオイル=1:1で、ピンクの爽やかなドレッシングが出来ます。

 

梅酢単体では出せないコクと深みが出て、どのお野菜も美味しくさっぱり頂けてしまいます。

 

お鍋や蒸し料理に

 

これは中華系タイ料理の白身魚の梅干蒸しを、梅酢で簡単に作ったものです。

 

白菜やセロリなどお好みのお野菜と、白身魚と(画像は鱈)、ショウガのせん切りを耐熱容器に乗せてラップをし、加熱してから仕上げに梅酢とパクチーをかけた1品です。

 

パクチーを乗せなければ材料は鱈チリ鍋です。

 

もちろんお鍋のポン酢代わりでも美味しく頂けます。

また、豚しゃぶにも素晴らしく合います。

 

焼きおにぎりに

今回最もおすすめしたい梅酢の活用法は、「焼きおにぎり」です。

 

 

焼きおにぎりを網で焼く時に適量表面につけるか、いっそのこと、おにぎりを結ぶ手水として使って下さい。

 

まず、おにぎりがピンクに染まる事に感動します。

 

普通の梅干おにぎりなら、焼いたことで中の梅干が熱くなるなど、焼きおにぎりとしては若干不向き感があるものですが、表面に梅の香りを纏う事で、かりっとした表面に、梅の香りがフワリと、「茶色い焼きおにぎり」界に新風が吹き抜けます。

 

バーベキューでは、〆のお茶漬けならぬ、梅焼きおにぎりと、人気者になる事でしょう。

 

まとめ

梅仕事と梅干し、梅酢と真剣に向き合うと、いかに人間が気候に合わせつつ生きているかが実感できます。

 

実際、蒸し暑くなってくると、梅や紫蘇の爽やかな香りで食欲増進、夏バテ防止に有効なのだと、梅仕事を通じて先人の知恵に頭を垂れたい思いに駆られます。

 

どんなに科学が発達して、色々な健康情報が溢れても、一度は、昔から受け継がれてきた食生活を取り入れてみるのも、いいのではないか、と、出来たばかりの梅酢を大切に使いながら、思うのでありました。

 

 

参考文献

一般社団法人 梅研究会 

・https://www.umekenkyuukai.org/health/research.html

・https://www.umekenkyuukai.org/knowledge/nutrients.html

 

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