食品を再利用するサルベージパーティ

サルベージ・パーティとは、簡単に言うと「家庭で余った食材を大人数で持ち寄って調理をし、みんなで楽しく食べる和気あいあいとしたパーティ」のことです。

 

「サルベージ」という言葉には「海難救助」や「廃品の再利用」のような意味があり、このパーティには、「危機に瀕した食品を救って再利用しよう」というメッセージが込められています。一般社団法人フードサルベージの代表・平井巧さんが2013年7月に始めたこの食材持ち寄りパーティは、2016年に一般社団法人化し、自治体や大学、企業などと共同で全国各地で開催されています。

 

毎日1~2個おにぎりを捨てている現状!

最近よく耳にするようになった「フードロス」。フードロスとは人が食べるために生産された食料が捨てられてしまうことを指します。

 

フードロスは農場や漁場、貯蔵施設、食品加工工場、スーパーやコンビニなどの小売店、レストランや家庭などたくさんの段階で発生します。こうした現状を、世界では毎年生産されている食料の3分の1にあたる13億トンの食料が捨てられているという数値が示しています(FAO,2011)。

 

また国内に目を向けてみると、日本な家庭で1年間に870万トンの食品が捨てられ、そのうち320万トンの食品はまだ食べられる状態なのにもかかわらず捨てられています(農林水産省,2013)。

 

このように大きな数値を出されてもピンとこないという方も多いとは思いますが、簡単に言うと日本全体の年間のフードロスの量は日本人が毎日1~2個おにぎりを捨てているのと同じ量に匹敵します。

 

こうした問題においしく楽しく向き合おうとしているのがサルベージ・パーティになります。次章では、どのようにしてサルベージ・パーティがこの問題の解決に貢献しているかをお話していきます。

 

サルベージ・パーティの3つのいいこと

家庭でフードロスが発生する原因を発見

サルベージ・パーティに参加することで、その食材がどうして余ってしまったのかを考える機会が訪れると思います。安いという理由だけで買ってしまったのか、使い方をあまり知らないからなのか、そもそも存在を忘れてしまっていたのか。そうした原因を探ることで、今後食品の買い過ぎを回避できるようになるのではないでしょうか。

 

 他の人の調理方法をのぞける

日常生活でなかなか誰かと一緒に料理をする機会はないですよね。しかし、このパーティではプロの料理人が目の前で料理をしてくれたり、他の人と一緒に料理をしたり出来るので、自分では思いつかないような食材の切り方や組み合わせ方、味付け、盛り付け方を自然と学ぶことができます。そこで学んだことを自宅で実践すれば、今度はパーティに行かずとも自分の力で食材を余らすことなく使いきれるようになります。

 

ちょっといいことした気分

いつもは食べきれずに罪悪感を抱えながらも捨ててしまう食材を、みんなで持ち寄っておいしく食べることで、食材に対する感謝の気持ちを再確認できたり、環境への負荷を軽減する助けになっていると実感することができたりすると思います。そうしたちょっとした肯定感が次なる行動へと自分自身を駆り立て、だんだんと食材を使い切れる生活が身につくのではないでしょうか。

 

 

ある日のサルベージ・パーティ

さて、このパーティがどんな雰囲気で行われているのか皆さん気になるところですよね。という事で実際に参加された方にお話を聞いてみました!

 

2018年の9月の平日18:00~20:30の間に築地キッチンスタジオで開催された「国連WFP×サルベージ・パーティ」では一般社団法人フードサルベージのサルベージシェフである高田大雅さん自らが調理し、

・鳥と野菜の揚げ焼き グリーンカレー風味

・白菜ときゅうりのシャキシャキごま味噌

・鯖缶とひじきのオムレツ

・黒糖スイーツごま豆腐

の4品が振舞われたそうです。

 

参加者は家庭で食品ロスになりそうな食材を一つ(持っていかなくても参加はできるそうです)とタッパー(このタッパーによってパーティで食べきれなかった食事をお持ち帰りすることができます)を持参しこのパーティに参加します。最近はやりの鯖缶ではありますが、私としては何かと調理法に困って台所の奥の方にしまってしまいがち。そんな鯖缶とひじきを合わせてオムレツを作ってしまうというのが、サルベージ・パーティならではだと感じますね。

 

サルベージ・パーティに参加するには?

そんな素敵なパーティにどうしたら参加できるのか、皆さん気になるところですよね。

 

サルパ通信」を覗いてみると直近のサルベージ・パーティの予定が出てきます。イベントごとに少しずつテーマが違っていて、例えば自分も料理を学べる回であったり、缶詰をテーマにした回であったり、食育を重視した回であったりと、ご自身の興味のあるテーマに沿った回を選んで参加することができます。

 

 

まとめ

フードロス削減につながるサルベージ・パーティの魅力をおわかりいただけたでしょうか。フードロスと聞くとなんとなく世界的な大きな問題で身近に感じることが難しいですが、日常生活を振り返ってみると自分の意識次第で改善することができるということを少しでも感じていただけたら嬉しいです。またサルベージ・パーティに参加してみて感覚が掴めたら、今度は自分が主催者として開催することもできます! ぜひおいしく楽しくちょっといいことをする習慣を身に着けてみてはいかがでしょうか?

 

高田夏子

食べることが大好きな大学一年生。料理、農業、フードロス、地方グルメ旅、子ども食堂、海外への炊き出し…「食」に関することなら何でも知りたくなって飛び込んでしまいます。ライターは初挑戦ですが、これを機にもっと食について勉強できればと思います。

 

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