初めまして。今回が初登場の食をこよなく愛する “麻友美”と申します。

 

管理栄養士の資格や約2年間の食事献立作り(スポーツ選手向け)、食材の魅力を活かしたレシピ開発等の経験をもとに、食の魅力を沢山お伝えしていきます。

 

今回のテーマは「そら豆」です。

 

そら豆ってどんな野菜?

毎年3月に始まる豆の旬リレー。グリンピース・スナップエンドウ・きぬさやの次を担うそら豆は、粒が大きく鮮やかな緑色と芳醇な香りが特徴的です。

 

収穫のサインは、ふっくらした豆の重みでさやが下向きに垂れてきた時。実は“空豆”という名前の通り、若い時はさや先を空に向けてすくすく伸びていきます。

 

旬は4月中旬~6月で、その中でも旬の名残の時期にあたる5月中旬以降はより濃厚な風味になります。

 

▲収穫直前のそら豆

 

先日、大阪府泉佐野市の農家、大北圭太さんに収穫体験をさせていただいたのですが、野菜のプロフェッショナル・農家さん直伝の「新鮮な美味しいそら豆の見分け方」は大きく2つ。

 

①さやが艶やかでうぶ毛が細かくついているもの。

②さや上から豆を軽く押し、しっかりと弾性があるもの。

 

確かに収穫時のそら豆はなり口(苗とさやのつなぎ目)がしっかりしており、簡単に採ることができました。

 

そら豆は栄養素の宝庫!

マメ科の仲間であるそら豆は、脂質が少なく植物性タンパク質を豊富に含みます

 

また、余分な塩分(ナトリウム)を体外へと排出することや、筋収縮に携わるカリウム等のミネラル類、エネルギー代謝を助けるビタミンB群や抗酸化作用のあるビタミンC等も多く含みます。

 

つまり、疲労回復や持久力などにも効果が期待でき、スポーツをされる方にもとても良い食材なのです。

 

旨味を逃がさない。その茹で方のコツとは?

豆を堅くせず甘みをしっかりと引き出すポイントは、“火加減”に注意すること。以下にその方法を紹介します。

 

①豆をさやから取り出す。

さやがしっかりとしているので、枝豆のように押し出すことはできません。さやのくぼみに力を入れ、割るようにして豆を取り出します。

 

②小さな泡が出る程度の湯でゆっくりと茹でる。

 

 

湯が沸騰したら弱火に変え、豆を入れて3~5分程茹でていきます。ぐつぐつ煮立ててしまうと、豆が硬くなるので注意します。

 

豆が膨らみ、菜箸がスッと通れば完成です。

 

また、豆のくびれ目に包丁で切り込みを入れておくと、豆のしわ防止になります。

 

 

上の写真が実際の比較写真です。左側が切り込み有り・右側が切り込み無し。ゆで時間は各4分です。

 

ゆであがったらシンプルに“塩だけ”でいただく

濃厚な豆の味を楽しむべく、まずはこの食べ方をお勧めします。

 

茹で上がったそら豆にひとつまみの塩を振ります。これだけで旬の味を楽しむ一品の完成。おつまみにもぴったりです。

 

薄皮が気になる場合は茹でて塩を振る前にむいてください。

 

ただ、この薄皮には不溶性食物繊維が豊富に含まれており、腸内活動を整える効果が期待できます。是非そのままでも召し上がってみてください。

 

また、茹でそら豆のホクホク感を活かしたコロッケや、風味を閉じ込めたポタージュ、パスタやごはん等へのアレンジもお勧めです。

 

>そら豆のアレンジレシピはこちらから

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか。

 

そら豆は鮮度が命。さやから出したものは風味が落ちていくので、その日のうちに食べきるか、茹でて冷凍保存してください。ぜひ、旬のそら豆の旨味を楽しんでくださいね。

 

取材協力:大阪府泉佐野市の農家、大北圭太さん

参考文献:「七訂日本食品標準成分表」「日本人の食事摂取基準」

 

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